吸気性の発声
息を吸いながら発声をする吸気性の発声。
この発声に実際どんな効果があるのかみていきたいと思います。
白く美しい海のような2対の声帯(声帯粘膜)ですが、豊かな声がでている時には、これらは閉じる力ぎゅーんと開く力ぱかーんと伸びる力びょーんの三つがバランス良く拮抗関係にあることが多いです。
ぎゅーん ぱかーん びょーん ですが、
多くの人達はここのバランスが崩れている方が多い。
具体的にどのようなバランスの崩れ方が多いかといいますと、閉じる力普通、開く力弱い、伸びる力弱いという感じでしょうか。
【ぎゅーん ぱかーん びょーん】
吸気をする際には”空気”を肺へと送り込まなくてはいけないので、声帯(声帯粘膜)をぱかーん方向へもっていかなくてはいけませんよね。
空気が吸えなかったら死ぬーーー
なので、ほぼ自動的、生理学的に開く力ぱかーんが動きます。
ただ、声帯振動を伴わない状態でいくらやっても(息を吸うだけではダメ)実際に活性化、バランス調整のところまではいけないわけです。
自動的に声帯(声帯粘膜)を開く筋肉ぱかーんが活性化されやすい吸気の状態で実際に発声をすることが大切なのです。
今回、細かな発声の仕方に関しては割愛します。
-ちなみに、このぱかーん筋は実際みた時結構大きくて、こやつ意識あるんじゃないの?という感じはしました。まあ、不随意筋ですけど-
さらには、吸気性の発声のときに活性化される開く筋肉ぱかーんは伸びる筋肉びょーんと仲がよろしいので、あっ ぱかーんがそこまでくるならびょーんしようかなみたいな感じになってくれることが多いです。
ただ、低い音でやりすぎてしまうと伸びる筋肉びょーん最初のうちはへそを曲げやすいので、ある程度高い音(プライマリーブレイクよりは上あたり)で発声したほうが良いかと思います。
とはいっても日本の歌文化の中ではあまりでてこない(他の国では意外とあったりします、エチオピア、南アフリカ、とか)ので、なかなかピンとこない人もいるかもしれません。身近なところだと、しゃっくりですね。医学用語だと吃逆(きつぎゃく)ともいいます。
慢性的で病的なしゃっくりもありますが、ほとんどが喉の奥のほうにひしめきあっている舌咽神経が刺激されることで起こると言われてます。
皆様、この状態になると息を吸いながらひっく と声がでますよね? 突発的なもので、しゃっくりコントロールは普通できませんが、もしなったら「これが吸気性の発声か」と感じてみるのも良いかもしれません。
ここまで簡単に吸気性の発声について解説しましたが、すぐに綺麗にぱかーん、びょーんと出来る人はなかなかいないように見受けられます。
次は、実際のやり方、エラー項目及び解決の仕方も含めて述べていけたらと思います。