自分の喉と向き合い

歌の練習、発声練習はどのくらいしたら良いですか?
まず、1日平均どのくらいの時間喋る(声帯を振動させている、喉の筋肉を使っている)か知っていますか?

男女差はありますが、

一般男性 → 1日平均 20分
一般女性 → 1日平均 1時間


この時間の中で、

男性→
裏声の機能(伸びる)少なめ
地声の機能(閉じる)多め
混合状態で喋る人が多い

女性→
裏声の機能(伸びる)
地声(閉じる)半々
混合状態で喋る人が多い


少し話しがそれますが、皆さま身体を鍛えよう!と思ったら、どうしますか? 
腕立て、腹筋、スクワットを自分でやりますか?
マラソン、ウォーキングしますか?
ジムにいってパーソナルトレーナーつけてやりますか?
1日何分、何時間くらいでしょうか?
5分、10分ではないでしょう。
少なくとも30分、1時間は費やすのではないでしょうか。
しかも、やり方の質の差はあれども、腹筋、腕立て、スクワット、マラソン、ウォーキングができない人はそうはいませんよね。
腹筋やってるのに、腕を鍛えしまってるとか、腕立てやってるのに、足を鍛えてしまっているとか、マラソンで首を鍛えてるとか、ウォーキングで噛むチカラを鍛えてるとか、、
もちろん体は全部繋がってるので、まったくここの箇所がインパルス0になることはないでしょうが、こんなにも”はずれた結果”になることはないでしょう。

さて、本題に戻ります。
普段、皆様が喋ってる時に使っている声帯、喉のどの部分を使っているかわかっていますか?
おそらく、皆さまが普段喋っているときは、地声の機能、裏声の機能の比率は違えども、大概はどっちの筋肉をどのくらい使って、いやもはや、どっちが地声の機能か、裏声の機能かどうかわからない状態でしょう。
本来、生活の中で、喋ることだけなら、わからずに使っていてもさほど困ることはないんです。
ただ、歌を歌う、発声練習となってきたら話は違ってきます。プロでも、プロ志望も、セミプロも、アマチュアも、すべてにおいてです。
歌は喋りと比べて声質、倍音、声の高さ、声の大きさ等がべらぼうでなければいけません。
このべらぼうさをだすためには、いわゆるしっかり自分がどこを使っているのかどうかを知り、使い分け、鍛えていかなくてはいけないということです。
せっかく、ボイストレーニングを受けて、発声練習をしても、本を読んだり、ネットで得た知識から練習したり、いくらこちらを一生懸命にやっても、喋っている時には何も気にせず分からずに使う人が多い。
その瞬間、先程の”はずれた結果”の状態になりかねないのです。
重要なのは、いつも喋っている時間にどれだけ、これらの機能を知り、使いわけ、意識できるかなのです。
せっかく発声練習をしても(しっかりとした発声練習をしたと仮定して)喋っている時に戻ってしまったり、あるいは悪化させてしまう可能性もあるわけです。

一般男性は、1日平均20分地声の機能と裏声の機能の混合状態、地声の筋肉優位で喋ります。
一般女性は、1日平均1時間地声の機能と裏声の機能の混合状態、だいたい半々くらいで喋ります。


この時間は毎日訪れます。
一年にしたら、一般男性は120時間、一般女性は360時間、この状態で喋っている、”はずれた結果”の状態でいる可能性があるわけです。
ここまで読めば、それを取り戻すには、どのくらいの練習をすれば良いか自ずとわかってくるはずです。
もっというと、何百時間”はずれた結果”でいた人が、いる人が良質なトレーニング、良質なトレーナーについてトレーニングをしたとしても、一週間、1ヶ月そこらで歌が進歩する、発声の技術があがることはまずないと言って良いでしょう。

ただ、私が今言っている喉に”はずれた結果”をもたらす要因は一般論でしかありません。

教師や、保育士、看護師、大きな声で長時間喋ります。
毎日、毎日、自分の喉と向き合い、地道なトレーニングの積み重ねです。






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